どうかやさしくならないで   


対等に向き合っている夜の中で
垂直に背筋を伸ばして思う

落ち窪んだ唇を真一文字に結び
あらゆる細胞を一つ残らず引き抜いて
それでも不足した分を
ざりざりとこそげ落とす

かつて斜めに歪んでいた
かつてだらりとたわんでいた

矮小に貶められた呼吸を
画用紙に貼り付けたまま
永遠に彷徨うことが
元からの約束事でもあったかのように

わたしを知っているものと
わたしを知らないものとが
凹凸を乗り越え
カシャカシャと相性を決めていく
うまく収まって
平たくなった表面をこすりこすり
やっと立ち上がる気配がする

どうかやさしくならないで




(旋律23号)
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by hannah5 | 2009-07-14 14:01 | 投稿・同人誌など

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