日本の詩を読む   


7月9日(金)、「日本の詩を読む」の3回目は現代の女性詩人として、新川和江、白石かずこ、吉原幸子を読みました。読んだ作品は新川和江が「夢のなかで」、白石かずこが「あっちの岸(other side river)」、吉原幸子は「狂」でした。新川和江の「夢のなかで」は就寝中に見た夢をモチーフにして書いたもので、シュルレアリスムを利用した作品、白石かずこの「あっちの岸(other side river)」は堕胎された胎児の口を通して語った作品、吉原幸子の「狂」は狂気の怖さを模した作品で、3人の作品の中では白石かずこの「あっちの岸」が私にとって詩としての面白さをもっとも感じさせてくれた作品でした。(イデオロギーとは無縁で、地に足がつかず浮遊しており、イメージからイメージへ渡っていくような詩が好きです。そういう意味で白石かずこの作品は意外にもハマリました。)

シュルレアリスムの話が少し出ました。それで思ったのですが、一人ずつ詩人の作品を取り上げ、解説を聞きながら読んでいくのはもちろん楽しいし収穫もあるのですが、言語論的な解説を聞くと、作者や作品を取り巻く文化や背景がより深く理解できていいのではないか、少なくとも私にとってはそういう講義の方がよりプラスになるのではないかと思いました。

次回は吉増剛造を読みます。





野村 喜和夫(のむら きわお)

1951年生まれ。早稲田大学第一文学部日本文学科卒業。
戦後世代を代表する詩人のひとりとして現代詩の最先端を走り続けるとともに、小説、批評、翻訳、比較詩学研究などにも執筆の範囲を広げている。その詩はフランスのPO&SIE誌をはじめ、数ヶ国語に翻訳されている。
詩集『特性の陽のもとに』(思潮社、1993)で第4回歴程新鋭賞、『風の配分』(水声社、1999)で第30回高見順賞、『ニューインスピレーション』(書肆山田、2003)で第21回現代詩花椿賞。
朗読パフォーマンスや異文化アーティストとのコラボレーションにも力を入れ、「現代詩フェスティバル95詩の外出」「現代詩フェスティバル97ダンス/ポエジー」「日欧現代詩フェスティバルin東京」「現代詩フェスティバル2007環太平洋へ」を主導した。またロッテルダム国際詩祭をはじめとする海外の詩祭に招かれての朗読、アイオワ大学国際創作プログラムへの参加など国際的にも活躍している。CS番組「Edge未来をさがす。」(2002)では、第1回目に「その、無限にそこ」というタイトルで自身の詩の世界が特集された。著書に『ランボー・横断する詩学』(未来社、1993)、『金子光晴を読もう』(未来社、2004)、『ランボー「地獄の季節」詩人になりたいあなたへ』(みすず書房、2007)他多数。
(公開講座で配布されたチラシよりコピー抜粋)
[PR]

by hannah5 | 2010-07-10 23:42 | 詩のイベント | Comments(0)

<< 第14回TOKYOポエケットi... 父の行間 >>