日本の詩を読む III   


1月7日(金)午後6時45分から、野村喜和夫さんの「日本の詩を読むIII」の講義がありました(於池袋淑徳大学)。今回と1月21日は「戦争・革命・都市-詩は社会批判である」を学びます。

近代詩の大詩人といえば、萩原朔太郎、西脇順三郎、北原白秋、草野心平、三好達治、金子光晴などが挙げられますが、その中でも特に金子光晴は反戦詩(または抵抗詩)の詩人として大きな足跡を残しました。パリ滞在中に書いた自伝三部作『どくろ杯』『ねむれ巴里』『にしひがし』は、野村さんもずいぶん読み込まれたそうで、殊に『どくろ杯』はぜひ読むようにと言われました。

私自身は大抵の詩はそれほど抵抗なく読めるのですが、反戦詩のようなイデオロギーのある詩は今読むには時代錯誤で、詩の中で社会批判をすること自体自分の詩の在り方とは相容れないものがあると思っていたため、これまで避けてきました。しかし、夕べ読んだ「鮫」や「泡」という詩は私がこれまで抱いてきたイデオロギーのある詩のイメージを変えるもので、私の中でことごとくざわめきたつものを感じました。金子光晴は詩の中で痛烈な国家批判をしていますが、左翼詩人にありがちな批判対象を批判主体の目で見るのではなく、批判主体である自分は同時に批判対象でもあるという立場を維持し続けました。他に中野重治にも触れ、「雨の降る品川駅」を読みました。

授業後の2次会は、淑徳大学事務局の岡本さんに案内されて連れて行っていただいた焼き鳥屋さんで、さまざまな焼き鳥をつまみながら、詩談義、宗教談義、その他諸々談義に花を咲かせました。野村さんご推薦のもつ煮がおいしかったです。


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【講義のスケジュールと内容】
1. 10月15日(金)  夢・狂気・言語-シュルレアリスムの系譜①
2. 11月26日(金)  夢・狂気・言語-シュルレアリスムの系譜②
3. 12月10日(金)  愛・自然・抒情-詩的自我のメタモルフォーゼ①
4. 12月24日(金)  愛・自然・抒情-詩的自我のメタモルフォーゼ②
5. 1月7日(金)    戦争・革命・都市-詩は社会批判である①
6. 1月21日(金)   戦争・革命・都市-詩は社会批判である②
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by hannah5 | 2011-01-08 19:45 | 詩のイベント | Comments(0)

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