私の好きな詩・言葉(21) 「イエス・キリストの誕生(2)」   

婚約中のヨセフとマリヤは住民登録をするためにベツレヘムまで旅をします。この時、マリヤは臨月を迎えていました。宿屋に宿泊できなかった二人はあてがわれた馬小屋に泊まります。そして、マリヤはそこで男の子を出産します。

その後、ヨセフの家族は二つの訪問を受けます。最初の訪問は羊飼いたちによるもの、二番目の訪問は東方の博士たちによるものです。どちらも不思議な方法でイエス・キリストの居場所を突き止めます。(聖書本文中の(1)から(5)は、Moreの「時代背景」を参照してください。)


「マリヤの出産」(ルカの福音書2:1-7)

そのころ、全世界の住民登録をせよという勅令が、皇帝アウグストから出た。(1)
これは、クレニオがシリヤの総督であったときの最初の住民登録であった。
それで、人々はみな、登録のために、それぞれ自分の町に向かって行った。
ヨセフもガリラヤの町ナザレから、ユダヤのベツレヘムというダビデの町へ上って行った。(2)
彼は、ダビデの家系であり血筋でもあったので、身重になっているいいなずけの妻マリヤもいっしょに登録するためであった。
ところが、彼らがそこにいる間に、マリヤは月が満ちて、男子の初子(ういご)を産んだ。
それで、布にくるんで、飼葉おけに寝かせた。宿屋には彼らのいる場所がなかったからである。(3)


「羊飼いの来訪」(ルカの福音書2:8-20)

さて、この土地に、羊飼いたちが、野宿で夜番をしながら羊の群れを見守っていた。
すると、主の使いが彼らのところに来て、主の栄光が回りを照らしたので、彼らはひどく恐れた。
御使いは彼らに言った。「恐れることはありません。今、私はこの民全体のためのすばらしい喜びを知らせに来たのです。
きょうダビデの町で、あなたがたのために、救い主がお生まれになりました。この方こそ主キリストです。
あなたがたは、布にくるまって飼葉おけに寝ておられるみどりごを見つけます。これが、あなたがたのためのしるしです。」
すると、たちまち、その御使いといっしょに、多くの天の軍勢が現れて、神を賛美して言った。

   「いと高き所に、栄光が、神にあるように。
    地の上に、平和が、
    御心にかなう人々にあるように。」

御使いたちが彼らを離れて天に帰ったとき、羊飼いたちは互いに話し合った。
「さあ、ベツレヘムに行って、主が私たちに知らせてくださったこの出来事を見て来よう。」
そして急いで行って、マリヤとヨセフと、飼葉おけに寝ておられるみどりごとを捜し当てた。
それを見たとき、羊飼いたちは、この幼子について告げられたことを知らせた。
それを聞いた人々はみな、羊飼いの話したことに驚いた。
しかしマリヤは、これらのことをすべて心に納めて、思いを巡らしていた。
羊飼いたちは、見聞きしたことが、全部御使いの話のとおりだったので、神をあがめ、賛美しながら帰って行った。


「東方の博士の来訪」(マタイの福音書2:1-12)

イエスが、ヘロデ王の時代に、ユダヤのベツレヘムでお生まれになったとき、見よ、東方の博士たちがエルサレムにやって来て、こう言った。(4)
「ユダヤ人の王としてお生まれになった方は、どこにおいでになりますか。私たちは、東のほうでその方の星を見たので、拝みにまいりました。」
それを聞いて、ヘロデ王は恐れ惑った。エルサレム中の人々も王と同様であった。
そこで、王は、民の祭司長たち、学者たちをみな集めて、キリストはどこで生まれるのかと問いただした。
彼らは王にこう言った。「ユダヤのベツレヘムです。預言者によってこう書かれているからです。

   「ユダの地、ベツレヘム。
    あなたはユダを治める者たちの中で、
    決して一番小さくはない。
    わたしの民イスラエルを治める支配者が
    あなたから出るのだから。」

そこで、ヘロデはひそかに博士たちを呼んで、彼らから星の出現の時間を突き止めた。
そして、こう言って彼らをベツレヘムに送った。「行って幼子のことを詳しく調べ、わかったら知らせてもらいたい。私も行って拝むから。」
彼らは王の言ったことを聞いてでかけた。すると、見よ、東方で見た星が彼らを先導し、ついに幼子のおられる所まで進んで行き、その上にとどまった。
その星を見て、彼らはこの上もなく喜んだ。
そしてその家にはいって、母マリヤとともにおられる幼子を見、ひれ伏して拝んだ。そして、宝の箱をあけて、黄金、乳香(にゅうこう)、没薬(もつやく)を贈り物としてささげた。(5)
それから、夢でヘロデのところへ戻るなという戒めを受けたので、別の道から自分の国へ帰って行った。




時代背景

(1) 住民登録 皇帝アウグスト(紀元前31年-紀元14年)から勅令が出て、クレニオがシリヤの総督であったときの最初の住民登録が行われた時である。しかし、その住民登録がいつ行われたかを確定する歴史的証拠はない。全世界とはローマ帝国領を指すが、ここではシリヤ州に限られる。徴税、徴兵のために住民登録が行われた。

(2) ダビデの町 ダビデの生誕地、ベツレヘム。エルサレムの南8キロにある。イエスは、ダビデの子として生まれた。

(3) 馬小屋 イエス誕生の場所は民家ではなく、畜舎または馬小屋であった。伝説によると、それはほら穴で、岸壁を切り取った部分が飼葉おけになっていた。

(4) ヘロデ王 紀元前37-4年にかけて、ローマ元老院からユダヤ王に任ぜられた。エルサレム神殿の再建に着手し、「ヘロデ大王」と呼ばれたが、その家系は純粋なユダヤ人ではなく、当時卑しいとさげすまされていたエドム人であった。ヘロデ王は非常に猜疑心が強く、「ユダヤ人の王としてお生まれになった」イエス・キリストを恐れた。マタイ2:16に「その後、ヘロデは、博士たちにだまされたことがわかると、非常におこって、人をやって、ベツレヘムとその近辺の二歳以下の男の子をひとり残らず殺させた。その年令は博士たちから突き止めておいた時間から割り出したのである。」とあることから、博士たちにイエスを探させたのは、イエスを礼拝することが目的ではなく、殺害が目的だったのではないかと考えられる。クリスマスの劇では、羊飼いと博士たちの来訪が一緒になっていることがよくあるが、実際には両者の訪問の間には2、3年の年月があいていたと思われる。羊飼いが訪問した時はイエスはまだ新生児であり、博士たちの訪問時にはすでに2,3歳の幼児に成長していたと考えられる。

(5) 黄金、乳香、没薬 王にささげるにふさわしい贈り物。初代の学者たちは、黄金はキリストの神性、乳香はキリストの聖性、没役はキリストの死(没薬は死体の防腐に用いられたので)を示すとした。
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by hannah5 | 2004-12-25 12:13 | 私の好きな詩・言葉 | Comments(0)

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