日本の詩を読む IV   


7月22日(金)の「日本の詩を読む」は1980年代の詩人たちに焦点を当てました。

70年代までと80年代に入ってからでははっきりとした違いがあること、70年代まではいわゆる言語の時代で、発信者はある意味特権的なエリートであり、一部の知的エリートが発信する文化を多くの受信者が享受していたこと、発信者と受信者の間にはヒエラルキーが存在していたこと、「教養」が重みをもっていたこと、しかし、80年代に入り、情報が重要になり(情報社会の始まり)、発信者と受信者は「ぼく」「私」など個人として等価になったこと、教養より「知」が重んじられるようになったこと、80年代の終わりにバブルが崩壊したこと、また、80年代の詩人のグループとして「麒麟」(松浦寿輝、朝吹亮二、吉田文憲、松本邦吉、林浩平)と「菊屋」(瀬尾育生、北川透)が創刊されたこと、伊藤比呂美や井坂洋子に代表される「女性詩」の登場など、時代感覚や言語感覚がより一層現代に近く、興味深い講義でした。読んだ詩人と作品は藤井貞和の「哀傷」、「石語」、井坂洋子の「朝礼」、「GIGI」、松浦寿輝の「不寝番」でした。

次回は7月29日(金)、読むのは1990年代の詩人たちです。
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by hannah5 | 2011-07-23 17:21 | 詩のイベント | Comments(0)

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