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日本現代詩人会国際交流2012 ~ バイリンガル詩人田原氏を迎えて ~   


3月31日(土)、日本現代詩人会の主宰で中国の詩人で谷川俊太郎さんの訳者であり研究者である田原氏の講演がありました。(場所は早稲田奉仕園)

外国人の詩人で日本語で詩を書いて賞を取ったのは田原さんが初めてではないかと思いますが(『石の記憶』第60回H氏賞)、日本人が日本語で詩を書いて賞を受賞するのもかなりむずかしいのに、田原さんはそれをしてしまわれて、豊かな才能の持ち主でいらっしゃることを思います。日本人とは違う視点で物事を見ている人の話というのは新鮮な発見があって面白いことが多く、田原さんも例外に漏れず、1時間半の講演はとても楽しく拝聴しました。新しい発見-谷川俊太郎さんは70代後半まで賞と名のつくものとは無縁だったそうです。それでもあれだけの量の詩を書き、今だに衰えを見せずに書き続けていらっしゃる。詩を書く者は賞を意識するのではなく、詩を書くことに全力を注がなければならない。そのことを強く思いました。

帰り際に田原さんが最近出された『谷川俊太郎論』(岩波書店)を購入して、田原さんのサインをいただきました。



【プログラム】

挨拶: 八木忠栄
講演と朗読: 田原「詩と翻訳-ふたつの原語のはざまで」
(敬称略)









田 原(でん げん/ティエン・ユアン)

1965年、中国河南省に生まれる。高校生の時から詩作を始め、河南大学在学中に最初の詩集を刊行。
1991年、大学から派遣されて来日、天理大学日本語学科で学ぶ。
立命館大学院博士課程を修了、「谷川俊太郎論」で文学博士号を取得。現在、東北大学で教鞭を取る。
日本語の詩集:『そうして岸が誕生した』(思潮社2004)『石の記憶』(思潮社2009)『谷川俊太郎詩選集』(集英社、全3巻)編集
評論:『谷川俊太郎論』(岩波書店2010)
(会場で配布された田原氏プロフィールよりコピー抜粋)

by hannah5 | 2012-04-01 20:32 | 詩のイベント

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