日本の詩を読む XIII ~石原吉郎を読む(第2回)   


5月17日の石原吉郎の講義は「石原吉郎へのアプローチ(2)」として、「位置」を中心に講義が行われました。「位置」にはさまざまな解釈がなされており、その中でも3つの解釈が主なものです。
① 銃殺刑の場面を描いている(山本太郎説)
② キリストの磔刑(安西均説)
③ 収容所から作業現場へ向かう時の隊伍

石原吉郎自身がエッセイ「一期一会の海」の中で「位置」について解説していますが、これはどうもわかりにくかったです。この解説よりむしろ友人鹿野武一のことを書いたエッセイ「ペシミストの勇気について」の方が「位置」の背景は明確になると思いました。



位置


しずかな肩には
声だけがならぶのでない
声よりも近く
敵がならぶのだ
勇敢な男たちが目指す位置は
その右でも おそらく
そのひだりでもない
無防備の空がついに撓(たわ)み
正午の弓となる位置で
君は呼吸し
かつ挨拶せよ
君の位置からの それが
最もすぐれた姿勢である

(石原吉郎詩集 『サンチョ・パンサの帰郷』 より)
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by hannah5 | 2015-05-21 17:30 | 詩のイベント | Comments(0)

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