連続講座「大岡信の詩と真実」 4   


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大岡信さんの詩の連続講座4回目は俳人の長谷川櫂さんの講演でした(10/31)。長谷川さんは朝日新聞に連載された「折々のうた」を中心に講演され、折々のうたの背後にある大岡さんの思想背景について ① 詩の仕事 ② 批評(美術、音楽)③ 連詩の3点から考察を加えられました。(最後の連詩については、時間がなかったせいか、残念ながらほとんど触れられませんでした。)

「折々のうた」は1975年1月15日から2007年3月31日まで、1日も休まず朝日新聞に掲載され、その数6762回で、これは万葉集4500首をしのぐものだそうです。シュールレアリズムによる影響、日本の文化史や文学史の中での「折々のうた」の位置付け等、かなり細かく掘り下げられた内容の講演で、準備も大変だっただろうと思わせられました。面白かったのは、シュールレアリズム的な言葉の文化は禅問答という形で古来より日本文化の中に存在しており、それが大岡さんの思想の中に流れ込んでいるのではないかという指摘でした。

長谷川さんは冒頭で、最初の句集の中の「冬ふかし柱の中の波の音」が「折々のうた」に取り上げられ、これが大変嬉しかったと述べられ、その理由は世界的視野に立った詩人によって選ばれたからであると最後に結ばれていたことが印象的でした。
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by hannah5 | 2015-11-02 23:42 | 詩のイベント | Comments(0)

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