私の好きな詩・言葉(71) 「争う」と「かなしみ」(吉野弘と谷川俊太郎)   


最近忙しくなりゆっくり新しい詩を開拓する時間がありませんが、青い空について書いた小さいけれど素敵な詩を2篇ご紹介します。rera-pilikaさんの美しい青空の写真を見ていて思い出しました。


「争う - 静」

青空を仰いでごらん。
青が争っている。
あのひしめきが
静かさというもの。


(吉野弘 『北入層』 より)



「かなしみ」

あの青い空の波の音が聞えるあたりに
何かとんでもないおとし物を
僕はしてきてしまったらしい

透明な過去の駅で
遺失物係の前に立ったら
僕は余計に悲しくなってしまった


(谷川俊太郎 『二十億光年の孤独』 より)
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by hannah5 | 2006-05-02 18:29 | 私の好きな詩・言葉 | Comments(2)

Commented by aki at 2006-05-03 00:13 x
 一度は心によぎったことがある(なんで静かって字に争うが入っているの?って)。 高くて深ぁい青空が一瞬にして見えました。/ちょっぴり悲しいもう一つの詩。
Commented by hannah5 at 2006-05-03 12:06
*aki さん、ねえ。
たった4行で高い青空が垣間見えるなんてすごいですよね。
「かなしみ」は若い頃の谷川俊太郎の感性かなと。

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