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未来へのモニュメント   


ちりちりしていた夏が
あっという間に行ってしまった
秋がゆっくりと近づいている
今日は空気が優しい

ふと、モニュメントについて思いを巡らした

人間は生きている間に創ったものを
何かしら形に残しておきたいと思うものらしい

思いをこめて作ったものをモニュメントにしておく
モニュメントは本人が死んだあとも空中を漂っている
いつか誰かに拾われるのだろうけれど

私が死んだあと
自分のモニュメントがいつまでもなくならずに
あちこちに浮遊しているのは妙な気分だ

家族や友人のみならず
私の知らない人もそのモニュメントを見るだろう
そして、モニュメントは私の代わりに
いろいろしゃべり始めるだろう

私は今のうちに
なんとかモニュメントが後世に残るように
形を整えようとする
触手を伸ばして
見たことのない未来を拘束しようとするにちがいない

そんな自分はなんだか浅ましい気がする

未来には未来の形がある
私が想像もしなかった発展や開発や暮らしがある
私はそれらを信じていたい

だから、私はモニュメントは残さないだろう
代わりに、未来に生きていく人々に
思いを託しておこうと思う

未来の人々が
その先の未来を見つめていけるように
今ここから
未来への思いを預けておきたい





どうも「男と猫」の読後の後味がよくないです。
最近、なんとか現代詩にしようとして、形を整えることばかりに気がいっている気がします。
「男と猫」を読んで、きついな~と思われた方もいらっしゃるだろうなぁと思いました。

今、詩を勉強中です。いろいろ試行錯誤を重ねています。
どうしたら自分の詩が広げられるのか、どうしたらわかりにくい詩ではなくて心から響く詩が書けるのか模索しています。

そのようなわけで、詩織に出している詩はどれも誰かを傷つけようという他意はありませんので、気を悪くされたら、お詫びします。

by hannah5 | 2006-08-28 23:20 | 作品(2004-2008)

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