私の好きな詩・言葉(83) 「秋桜」 (蛍さん)   


花ひらき

祈ることさえ知らないで
夢みるように ただ
風にゆれ

果てのないそらの青にも
染まらずに
約束もなく微笑んで ちる

ふる雨は

償うように泣くように
花びらひとつ
夜へ と

ながす





短歌 3首


朝つゆがぷるるんと葉のうえころがってきょうの緑のさいしょのまばたき

うつぶせてまどろむ君の午後の背をやさしく濡らす雨のふるおと

あいまいな記憶にたどりつくように君の鎖骨にくちづけをする



ひと言


蛍さんの詩に初めて出会ったのは 『ネットの中の詩人たち 4』 で、優しくて哀しい抒情詩を書かれる方だと思いました。

「秋桜」をじっと見ていると、泣きたかったけれど泣かずに黙って散っていった心の欠片を花びらがそっと掬ってくれているように思います。心に沁みるようなこの詩を何度も何度も読みました。

「私の中にある澱んだ感情や負の思考。
切り捨ててしまいたいけれど、悲しみが尾を引いていつまでも離れてくれない。
そんなものを奥底から取り出して、たとえば花に。たとえば風に。
たとえば、私が愛せるものに託して美しく昇華させてやりたい。
私にとって詩を書くということは、そんな妄想なのではないかと思っています。」
( 『ネットの中の詩人たち 4』 の中の蛍さんの言葉)

蛍さんは詩人であり、歌人でもあります。蛍さんの詩はHP「~砂おと~」で、短歌は「」で読むことができます。
蛍さんの言葉を通して、美しい日本語の世界をお楽しみください。
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by hannah5 | 2006-09-07 22:23 | 私の好きな詩・言葉 | Comments(4)

Commented by at 2006-09-08 18:20 x
はんなさん。
 
私の詩と短歌を紹介してくださって、ありがとうございます。
「秋桜」を何度も読んでくださったとのこと、
本当にうれしいです。
『ネットの中の詩人たち 4』に寄せた私の言葉。
なんだか恥ずかしいですね。
でも、そんなふうに詩を書いていけたらいいなと思っています。
素敵なコメント、ありがとうございます。

あ、それから。
短歌を置いてあるサイトは私のホームページではなくて、
『現代詩フォーラム』というサイトなのです。
会員登録すると自分のページをもてて、
いろいろなジャンルに投稿できるので、
私は短歌を投稿して置かせていただいているのです。
『現代詩フォーラム』のトップのアドレスはこちらです。
http://po-m.com/forum/
Commented by hannah5 at 2006-09-08 23:42
♪蛍さん、蛍さんがここに来てくださって、とても嬉しく思います。
蛍さんを初め、『ネットの中の詩人たち』 で出会った詩人の方たちが
詩織を訪れてくださり、こんなに嬉しいことはありません。

はい、短歌のサイト現代詩フォーラムだということはわかりましたよ^^
でも、まあ、そこだけ蛍さんのサイトみたいなもんですから^^
Commented by gauche3 at 2006-09-09 19:36
花に寄り添って書かれた詩のような・・
美しい詩ですね。

はんなさんの写真が公開されていたのか・・
いまはどう見てもパンダだし・・
残念!次回に期待しています!
Commented by hannah5 at 2006-09-09 23:33
♪猿夫さん、美しいでしょう、この詩

私の写真は・・・ そうですね~
うんと美人に撮れたのがあったらね^^

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