自由な夜   


柄の取れた眼鏡
度が合ったり合わなかったりするから
新しい眼鏡が作れずにいる

金曜日の夜
眼鏡をかけずに見る街の景色は
優しくて 自由で ペーソスがある

夕方までぎりぎりと絞っていたものが
柔らかいものたちの前で
溶け出している


  そういえば こんな夜
  しどけなく酔いつぶれたり
  長いキスにもたれかかったり
  遠くまで歩いてみたり
  溶けて流れたことがある

  自由は限りなく伸び縮みすると思っていた


小さくたたんでしまっておいた心を
ポケットからそっと取り出し
しわを伸ばす

それから、右や左に振ってみる
かみ合わなかった部分を
合わせるように

そのたびにリアルな響きが
ゆるゆると落ちてくる


夜がこぼれていく

心の形に合わせるように




※夕べ書いた時は推敲が不足していて、イメージが分散しました。
  全体的に手を入れて書き直しました。(10/14)
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by hannah5 | 2006-10-13 23:52 | 投稿・同人誌など | Comments(4)

Commented by mako at 2006-10-14 14:14 x
眼鏡をかけずに見る街の景色は
優しくて 自由で ペーソスがある

ここを読んで、太宰治の「女生徒」を思い出しましたね。
Commented by hannah5 at 2006-10-14 16:38
♪まこさん、太宰治と比較だなんて・・・
もったいないです。

ちょっと詩が分裂しちゃったので、書き直しました。
Commented by カエル at 2006-10-16 19:27 x
心のしわを伸ばす ことや 右や左に振ってみる というフレーズが 心の響きました  また 夜がこぼれていく  のことばもいいなあと思いました
私は今 心が 人と人の間でへろへろになっています さっそく皺をのばさなくっちゃ! では また 
Commented by hannah5 at 2006-10-17 01:10
♪カエルさん、疲れますね、人と人の間にいると。
せいぜい、しわを伸ばして、元のようになってくださいね。

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