2006年 04月 21日 ( 1 )   

人々の時間   


私たちはいつのまにかばらばらに生きている
同じ方向を見つめながら
同じ方向に向かって歩きながら
人間の集合体の無機質な存在の中で
孤独であることに慣れっこになってしまった
林のように歩く人々の間をすり抜けて行く
誰にも出逢うことなく
誰も記憶にとどめることなく
心の痛みも叫びも聴かないまま
黙って通り過ぎる

時折 人々の姿が
パーツごとに目に飛び込んでくる
それは形のいい脚だったり
小さなお尻だったり
きれいにお化粧した頬やまぶただったり
人格とは無関係に
また無造作に過ぎ去って行く

人々の波がまたやって来た
次の目的地へ行くために
前の目的地から来るために
都会の中を
整然と
黙々と
ひっそりと

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by hannah5 | 2006-04-21 20:44 | 作品(2004-2008) | Comments(6)