2006年 04月 24日 ( 1 )   

哀しみの余韻   


長々とおしゃべりしたあとに残っていたものは
小さな哀しみの余韻
孤独に捕われてしまった哀しみから
逃がれる術もなく
しかし無力な抵抗を試みてみる

何も知らずにいたあの頃のように
自由を気ままに手に入れることができたら
疲れたこの背中に羽でもつけてみようか
それともメリー・ポピンズのように
空の上に連れて行ってくれる傘を探しに行こうか

気弱な声でそっと呟いてみる
― そんな自由が欲しかったんだ
― 君だって自由が欲しいだろう?
唐突な言葉にすっかり戸惑い
彼女は本気だろうかと相手の顔を見る
― 本気だよ とっても

恋なんかするもんじゃないね
いつか自由を破いてしまうから
一度破いてしまった自由を繕うことは
気の遠くなるほどの痛手を負うことになる

それでも自由を想う
こんこんと流れる地下水のように
少しずつ膨らみながら
少しずつ地表を押し上げながら
いつか壊れてしまうまで
[PR]

by hannah5 | 2006-04-24 23:53 | 作品(2004-2008) | Comments(0)