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私の好きな詩・言葉(13) 「かみさまへのてがみ もっと」   

子供達が神様に宛てて書いた手紙、「かみさまへのてがみ もっと」(原題 「More Children's Letter to God」 )の中からいくつかご紹介します。(谷川俊太郎訳、葉祥明絵)

子供達ののびのびとした発想がとてもよくて、こんなふうに神様に語りかけたら神様も思わずにっこりしてしまうのではないかと思いました。

原書は子供達の自筆の手紙がそのまま掲載されています。所々、つづりの間違いがありますが、子供が書いた手紙の雰囲気を伝えるため、敢えてここでは訂正せずにそのまま写しました。

Dear God,
O.K. I kept my half of the deal.
Where's the bike.
                 Bert

かみさま、
 さあ ぼくの ほうは やくそく まもったよ。
じてんしゃは どこ?
                バート

Dear God,
Mrs Coe got a new refrigrartr.
We got the box it came in for a club house.
So thats where I will be if you are looking for me.
                             Marvin

かみさま、
 コーおばさんが あたらしい れいぞうこを かいました。
ぼくらは そのはこを もらって クラブ・ハウスに しました。
だから もし ぼくを さがしてるんなら、 ぼく そこにいるよ。
                                マービン

Dear God,
The people in the next apartment fight real loud all the time.
You should only let very good friends get married.
                                  Nan

かみさま、
 となりの アパートの ひとたちは いつも
おおごえで けんかばかり しています。
けっこん させるのなら うんとなかのいい
ともだちどうしだけに しなきゃだめだよ。
                   ナン

Why isnt' Mrs. Gods name in the Bibble?
Werent' you married to her when you wrote it?
                          Larry

 どうして かみさまのおくさんの
なまえが せいしょに でてこないの?
かいたとき けっこんして なかったの?
                     ラリィ

Dear God,
My name is Robert.
I want a baby brother.
My mother said to ask my father.
My father said to ask you.
Do you think you can do it.
Good luck,
                 Robert

かみさま
 ぼくの なまえは ロバートです。
ぼく おとうとが ほしいの。
おかあさんは おとうさんに たのめって いうし、
おとうさんは あなたに たのめって いいます。
あなたはできると おもいますか。
がんばってね。
            ロバート

Dear God,
I want to be just like you
when I am your age
            O.K.?
               Tommy

かみさま、
 ぼくも あなたくらいの としに なったら、
あなたと おんなじ ように なりたい。
              いいでしょ?
                 トミー

I SORRY DID NOT WRITE BEFORE
BUT I ONLY LEARNED HOW THIS WEEK
                  MARTHA
                AGE 5

 もっと まえに てがみ かかなくて
ごめんなさい でも じを かくのを
こんしゅう ならった ばかりなの
             マーサ 5さい

Dear God
My Father is very smart.
Maybe he could help you.
            Margo

かみさま
 うちの おとうさんは
とても あたまが いいんです。
あなたの おてつだいが
できるかも しれません。
               マーゴ

Dear God,
Can you guess what is the biggest river
of all of them?
The Amazon.
You ought to be able to because you made
it. Ha, ha.
              Guess who.

かみさま、
 せかいいち おおきな かわ しってる?
アマゾンだよ。
 しってなきゃ だめだよ、
あなたが つくったんだもの。 ハ、ハ。
                だれかさんより

Dear God,
Are you as big as the whole sky and
as storng as the whole world? That's
a good thing.
            Very much,
                Dean

かみさま、
 あなたは そらぜんぶと おんなじくらい
おおきくて せかいぜんたいと おんなじくらい
つよいの? すてきだなあ。 すごいよ。
                        ディーン

(「かみさまへのてがみ もっと」より)
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by hannah5 | 2004-10-31 23:34 | 私の好きな詩・言葉 | Comments(7)

彼方の現実   


たとえば若い時の無限の可能性が
どこまで行っても水平線の向こうにあるように
生きて歩いて
どこまでも未来の彼方に続くなら
心をふくらませながら探し続けてみようと思う
その可能性は少しづつ形を表し
あらゆる自分の生き様を呑み込みながら
大きな山が見えてくる
あの向こうにあるのは希望?
それとも夢?
夢も希望も焦がれて想い続け
追いかける
今ある希望と夢の片々は
のちにくる実現の予兆
未来に存在する確実を今日、垣間見て想うとき
時が満ちて
季節が実る音をきく


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by hannah5 | 2004-10-31 22:28 | 作品(2004-2008) | Comments(2)

童女のように   


静かな部屋の中で
午後の空気に溶けるようにして眠るあなたは
ほんのりと頬に赤みがさして
まるで童女のようだ

声をかける私を見つめて
嬉しさがこみあげてくるかのように
にっこりと笑い
上手に母親と友達でいてくれる

邪気をなくして
天性の明るさが
健康に私たちを包み
ほんのりと桜色

外は冷たい秋雨
内は暖かい春の宵
なぜだか
一人笑い転げるあなた
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by hannah5 | 2004-10-30 23:20 | 作品(2004-2008) | Comments(2)

家族   


過ぎて行く時間を
惜しむように
心を寄せ合い

哀しみはさておき
つかの間の微笑みに
ひとつ安堵し

語る言葉は少ないけれど
ひとつの鍋を突っつきながら
優しさにしみじみと想う

箸を伸ばせば
そこにある
おいしさの象徴

時間は止まったまま
君をおミソにして
おままごとをしたあの時のまま
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by hannah5 | 2004-10-30 22:56 | 作品(2004-2008) | Comments(0)

心地よさの原理   


君の詩を読んで
満足して
今夜はそれで
終わりにしよう

君のリズムは
いつも唐突
そして
思い破り

けれど
心底うなってしまって
心酔してしまうことに
変わりはない

だから
そんな心地よさを
今夜も抱いて
帰途につくとしよう
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by hannah5 | 2004-10-29 22:44 | 作品(2004-2008) | Comments(0)

一生青春   


青春ってね
若いうちのバカ騒ぎみたいに言われるよね
いつか終わるって思われている

だけど、年を取って
体は衰えても
心の老年化はないんだよね

だから
いくら年を重ねても
心のどこかでバカ騒ぎをしている自分がいたりする

違うのは
若いうちなら
何バカやってんだよ!って言われるのが

年を取るに従って
同じバカをやっても
誰もなんにも言わなくなる

敬遠してるのか
認めてくれてるのか
それともいい年してってあきれているのか

若い時にできなかったことを
今一生懸命している自分がいる
だから 一生青春じゃないかと思うよ

青春って奴
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by hannah5 | 2004-10-29 21:52 | 作品(2004-2008) | Comments(4)

祈り ー 新潟県中越地震災害被災地の人達のために   


神様
家をなくし
冷たい路上で過ごす人達が
少しでも暖が取れるように
暖かい毛布と
暖かい食べ物をたくさん送ってくださいますように

何度も起こる地震におびえ
いつまで続くかわからない避難生活にストレスがたまり
なくなっていく人達が続出する中で
どうか人々の心にいくばくかの安らぎが与えられ
心配が軽減されますように

高齢者や寝込んでいる人達や病弱な人達が
神様、あなたによって守られ
必要な薬が不足することなく与えられ
治療が滞りなく行われますように

とかく暗くなりがちなこんな時に
神様、あなたがその御手を伸ばし
痛む人々をそっと覆い包み
じっと抱きしめてくださいますように

神様、あなたの全能の力で
地震を止め
揺れを治め
一日も早く回復させてくださいますように
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by hannah5 | 2004-10-29 20:26 | 作品(2004-2008) | Comments(2)

すり抜ける時間   


一番隠しておきたい体の部分を
夫にさえそれほどおおっぴらに見せないあの部分を
入れ替わり立ち代わり来る介護のヘルパー達に
無残にも見せ続け
拭いてもらっている母は
本当は心の中で泣いているのかもしれない
暢気な顔をしているけれど
暢気じゃないわよ、とぽつりと言った言葉が
じっと胸の底に残って
どうかすると浮上してきて
たまらなくなる

年を取って
動けなくなるなんてまっぴらだと言っていた人が
そのとおりになってしまった
私はそれでも
昔のように文学の話をしたり
体をよじって笑い合ったりしていられて
いつも変わらずにそこにいてくれるから
心強いよ

ろくな親孝行もできないまま
年を取らせてしまったね
庭の柿の木は
例年よりもずっとたくさんの実がなり
それすらも見に出られない
ついこの間まで
しゃっしゃか、しゃっしゃかと
背筋を伸ばして歩いては買い物に行き
買い物籠一杯に
野菜やら肉やらを買って帰ってきていた

人間は皆年を取るけれど
そんなことなんにもわかっていなくて
心の準備さえできていなかった

お母さん
やっと詩が書けるようになったから
最後まで読んでね
あなたが一番の批評家だから
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by hannah5 | 2004-10-28 23:21 | 作品(2004-2008) | Comments(11)

詩象   


日々の出来事の片々が
そこいらじゅうに転がっていたとしても
そしてそのどれかがきらっと輝いたとしても
いそいそ喜んで拾いに行くのは早いよ

カメラのファインダーからじっと見るように
心の焦点を絞って
じっとしていると
ひとつだけかすかに光るものがある

それでもシャッターを切るのはまだ早い
もっとこらえて
じぃっとこらえて
チータが獲物を狙うように背を低くして

ぐぐっとこらえて待っていると
やがてびかっと雷が落ちる
シャッターチャンスは今
それを逃さずに捉えて書く

詩はね
事象が心の鏡に反射して
うまく焦点が合った時に
シャッターを切ればいい
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by hannah5 | 2004-10-28 21:41 | 作品(2004-2008) | Comments(4)

むくむくのシュクっ   


しぼりたてのソフトクリームみたいに
雲がむくむく
おいしそうにしているね

空いっぱいに
むくむく盛り上がったら
シュクっと食べてみるんだ

きっとね
冷たくて甘くて
口の中もお腹もとろけちゃうよ

君も
ソフトクリームが食べたいばっかりに
雲の下で待ってるんだね

空の下で・・
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by hannah5 | 2004-10-27 22:17 | 作品(2004-2008) | Comments(6)