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夏まで待てない!開運朗読会   


5月30日(日)午後1時より、自由が丘の大塚文庫で「夏まで待てない!開運朗読会」というのがありました。大塚文庫は自由が丘駅から繁華街を10分ほど歩いた後、猫の看板のあるお店の角を曲がり、閑静な住宅街を2ブロックほど歩いた閑静な住宅街の一角にあります。(2007年6月にも大塚文庫で暦程の朗読会があり、大きなガラス窓から見える緑をバックにした朗読会がとても居心地がよかったのを覚えています。)

朗読会の出演は芦田みゆきさん、川口晴美さん、北爪真喜さん、野村喜和夫さん、浜田優さん。プログラムは3部構成で、第一部<朗読*5つの時間>では5人が自分の作品を数篇朗読、第二部<jam session! M&M(浜田優+佐藤勝)と詩人たち>では浜田優さんのギターと佐藤勝さんのドラムで数曲演奏、その後音楽に合わせて5人の自作品の朗読と観客の中の数名が自作の詩を朗読、第三部<開運祈願*この詩をきかせて!>では5人が互いに選んだ詩を読み、作品についての質問や感想を述べ合うというものでした。

5人の詩人たちはそれぞれ楽しんで朗読している様子で、お互いの作品をじっくり味わって聴き、音楽に溶け込むようにして作品を朗読し、5人が順番に自分の作品を朗読していった最後のセッションでは、5つの作品が一つの息になって呼吸しているかのようでした。

開運朗読会は外部に告知していなかったせいか、50名収容できる会場は30名ほどの聴衆で、最後までゆったりとした気分で聴くことができました。あたたかくて、ちょっとエロチックで、適度な距離があり、押し付けがましくなく、全体にいい大人の雰囲気で、居心地がよくて楽しかったです。

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長い紙テープに書いた「仮縫う夜」を朗読する川口晴美さん。
ショールを被っての熱演でした。

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by hannah5 | 2010-05-30 23:42 | 詩のイベント | Comments(2)

森ねこさん   


特定のブログ推薦はしないことにしている私ですが、
このブログはちょっと別です。
森ねこさん

森に住む猫と写真家の寝子ライターさんが友情を育む話で、
猫の表情が生き生きしていて、とてもいいです。
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by hannah5 | 2010-05-26 16:52 | 猫かわいがり | Comments(0)

日本の詩祭2010   


5月23日(日)午後1時より、日本現代詩人会主催の「日本の詩祭2010」がありました(場所は千代田区のホテルメトロポリタンエドモント)。日本現代詩人会創立60年を記念しての事業ということだそうで、広い会場は全国から集まった詩人たちでいっぱいでした(一部立ち見をされていた方もあったほど)。プログラムは2部に分かれており、過去におけるH氏賞受賞作品の朗読、第60回H氏賞と第28回現代詩人賞の贈呈、他に泊真美子さんによるショパンのピアノ演奏がありました。以下プログラムです(敬称略)。

[Ⅰ]

開会のことば: 安藤元雄
挨拶: 新川和江
来賓挨拶: 平澤照雄

★H氏賞受賞詩人による朗読

  詩人紹介: 山田隆昭
  第11回・1961年度受賞 石川逸子 「狼・私たち」「地球に似た惑星にいるあなたに」
  第13回・1963年度受賞 高良留美子 「泥と針金と」「木」
  第24回・1974年度受賞 郷原宏 「カナンまで」「出雲まほろば(続)」
  第27回・1977年度受賞 小長谷清美 「小航海時代」「宛先のない手紙」
  第31回・1981年度受賞 小松弘愛 「狂泉物語」「わたくしあめ」
  第33回・1983年度受賞 井坂洋子 「炎天下の湖」「山犬記」
  第40回・1990年度受賞 高階杞一 「キリンの洗濯」「雲の映る道」
  第43回・1993年度受賞 似倉紘平 「サーラ」「サーラの木があった」
  第53回・2003年度受賞 河津聖恵 「アリア、この夜の裸体のために」「鳳仙花のように」
  第56回・2006年度受賞 相沢正一郎 「ろばのうた」「日記」

「Ⅱ」

★創立60年記念演奏: 「ピアノの詩人」ショパンを弾く: 泊真美子

★第60回H氏賞・第28回現代詩人賞贈呈

  H氏賞選考経過報告: 野沢啓
  現代詩人賞選考経過報告: 時里二郎
  H氏賞・現代詩人賞贈呈: 新井豊美
  H氏賞受賞者について: 藤井貞和
  現代詩人賞受賞者について: 中上哲夫
  受賞のことば: 田原
  受賞のことば: 高橋睦郎

★先達詩人の顕彰

  堀場清子氏・藤富保男氏について: 菊田守
  先達詩人への敬意・記念品贈呈: 新井豊美
  先達詩人のことば: 堀場清子
  先達詩人のことば: 藤富保男

閉会のことば: 八木幹夫

                              ********

朗読の詩はどれもよかったですが、どちらかというと、最近の受賞作品の方が今の時代感覚に近く、親しみがもてました。

田原さんのお話も高橋睦郎さんのお話もとても印象に残るものでした。特に高橋睦郎さんの言葉はよくて、中でも自分が選考委員なら「自分から遠いところにあって、日本語を富ませてくれる作品を選ぶだろう」ははっと思わされたし、「賞の有無と作品の価値は関係ないが、受賞することによって肩の力が抜けて良い作品が書けるようになることが多い」は肩に力が入っていなくていい言葉だと思いました。
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by hannah5 | 2010-05-24 00:45 | 詩のイベント | Comments(0)

私の好きな詩・言葉(142) 「亡命者」 (田 原)   


亡命者


祖国の風は
あなたの心の中のともしびを吹き消したのか
それとも異郷の太陽は
あなたが遠出することを誘惑したのか

体の向きを変えたことは裏切る行為ではないが
しかし 体の向きを変えた瞬間
あなたといっしょに成長して来た地平線は
やはりあなたの足もとから
賢明にもがいて消え去る

遠方はあなたのすべての頭陀袋だ
それを背負って
あなたの母語を背負っているかのように
あなたを聞き慣れない鳥の囀りと光とに
馴染ませる

海は永遠に大目に見る
すべての船を動かす
空は永遠に無慈悲で
いかなる人の魂を留めてやらない

黒雲より重いのは
誰の気持ちでしょう?
闇夜より暗黒なのは
どんな人の眼でしょう?

流木のように 亡命者は
自分の落ち着き先を断定できない
彼の両脚は
運命にしっかり握り締める太鼓のバチだ
いつでもどこでも
大地この疲れた太鼓を鳴らしてたたく
彼岸より遥か遠いのは真理だ
追放より長々としたのは侮辱だ

網膜にうつされた風景は支離滅裂
祖国は依然として彼の夢に見た古里
郷愁は埠頭から始まり
母語は死ぬまで続く

(田原詩集『石の記憶』より)

もう一篇
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by hannah5 | 2010-05-16 20:04 | 私の好きな詩・言葉 | Comments(0)

ねころんベッドはいいにゃ   



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冬の間愛用していたねころんベッドですが、あたたかくなった今でも喜んで寝る時があります。さらさらして気持ちのいい日、物干しの風の爽やかな場所にねころんベッドを置いてやると、喜んで入って毛づくろいしたり風のにおいを嗅いだりぼーっとうっとりしたり、なかなか気持ちがいいらしいです。そうしているうちにいつのまにか眠ってしまいます。

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最近だいぶ成猫になったせいか、一人で遊ぶことが多くなってきました。出かける時も後追いしなくなりました。甘えん坊の性格だけは変わりませんけどね。

※4.28kg になりました。(5/14)
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by hannah5 | 2010-05-13 14:00 | 猫かわいがり | Comments(0)

その日   



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                          真珠よりもっと美しいものを見つけて
                        それを言い表す言葉が見つからなかった。
                              ただ泣くしかなかった。
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by hannah5 | 2010-05-12 20:31

そろそろねぐらに帰ります   


ゆっくり歩いていると
早く行けと言う
走り出すと
止まれユーターンしろと言う
引き返すと
ダメじゃないか右へ曲がれと言う
たぶん今度も怒られるから左へ曲がるよ
するとどこからともなくぶぉぶぉっという音がしたかと思ったら
そこらじゅうから声が吹き出してくる
そうなんだよそうなんだよと反応していると
いちいち反応するなと言う
黙っていると
少しは言葉をしゃべろと言う
ひと言ふた言しゃべると
そんな寡黙でどうする今は多弁の時代だと言う
少ししゃべりすぎではありませんかと言うと
言葉は簡潔に短い方がいいと言う
そうですねと短く言うと
いつになったらお前は納得するんだと言う

少々退屈していたからあちこち回ってきたが
錯綜と混乱が混ざり合ってそろそろ時間切れだ
もう帰るよと言うと
お前の家はどこなんだと聞く
ここをまっすぐ行くと右に行く道があるからしばらく行くと三叉路があって真ん中の道を行くと突き当たりになるので左へ曲がり一つ目を右へ行くと空き地があってそれを突っ切って行くと家が一軒見えてくるので家の反対側へ出ると灯りが灯っているからそこでぶぉぶぉっと言うのが私への合図ですと言うと
相変わらずわかりにくいやつだなそれでどうするんだと聞く
こもる支度をしますと言うと
どこにこもるんだと聞く
長すぎず短すぎず早すぎず遅すぎず右にそれず左にそれず寡黙にならず饒舌でもなく理解と納得が交差したあたりですと答えておいた

(詩と思想5月号入選)
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by hannah5 | 2010-05-04 11:43 | 投稿・同人誌など