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旋律   


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旋律28号が発行されました。(長崎ラ・メールの会)
招待作品は長谷川忍さんの「りりさんの音」です。
私は「「ひとしずく」と「始まり」の2篇で参加させていただきました。

***

「同人誌」というものに初めて参加させていただいたのが「旋律」でした。表紙を描かれている志久浩介さんから毎号「旋律」を送っていただいていて、ある日、編集をされている水無月科子さんの作品を詩織にご紹介したことがきっかけでした。水無月さんはまったく見ず知らずの私に「旋律に参加しませんか」と親切に声をかけてくださいました。遠く離れた長崎から出されている詩誌に参加してみるのも面白いかもしれないと思い、すぐに参加させていただきたいと返信しました。それまでネットでしか詩を書いてこなかった私に初めて紙媒体での発表の場を与えてくださいました。2007年のことです。次号の旋律の編集・発行予定のハガキをいただくたびに、次は何を出そうかとわくわくしながら作品を選びました。

「旋律」の参加は今号をもって退会させていただくことになりました。いつもあたたかい声をかけていただき、励ましてくださった水無月さんに心より感謝申し上げます。「旋律」に書くきっかけを作ってくださった志久浩介さんにもお礼を申し上げます。

来年は少し違う方向へ向かいます。その時までまた。
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by hannah5 | 2011-12-27 15:46 | 投稿・同人誌など | Comments(0)

Merry Christmas   



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                          平安に満ちたあたたかい
                        クリスマスを迎えられますように





                    ひとりのみどり子が、私たちのために生まれる。
                      ひとりの男の子が、私たちに与えられる。
                           主権はその肩にあり、
                      その名は「不思議な助言者、力ある神、
                       永遠の父、平和の君」と呼ばれる。
                            (イザヤ書9:6)
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by hannah5 | 2011-12-24 01:52 | ご挨拶 | Comments(0)

日本の詩を読む V   


12月16日(金)は「日本の詩を読む-戦後の名詩集を読む」の5回目の講義でした。取り上げたのは谷川俊太郎の詩集『コカコーラ・レッスン』(1980年 思潮社)でした。

谷川俊太郎の詩の中でももっとも現代詩的な詩を収めた詩集が『コカコーラ・レッスン』であろうと思います。谷川俊太郎の詩に少しは感化を受けた私でも、え、谷川俊太郎ってこんな詩も書くの?と思わせるほど、私にとっては意外な作品ばかりでした。コカコーラはアメリカ資本主義を代表するもの、もっとも詩的でないもの、レッスンとは訓練とか練習という意味で、「非詩的な素材から詩を書く練習をした」というのがこの詩集のタイトルの意味だそうです。

教室で読んだ作品は「Venus計画」「未定稿」「(何処)」「小母さん日記」でした。この中でも「小母さん日記」は私自身、両親を介護してきたことからもっとも身につまされて読んだ作品です。介護のことやアルツハイマー型認知症になって人格さえ変わってしまった両親のことは未だに作品にすることすらできずにいますが、アルツハイマーに侵された母親を小母さんという形で詩に書いた谷川俊太郎の筆の大きさと力量に圧倒されるものがありました。作品は長いのでここではその一部をご紹介します。


                               *****


小母さん日記


小母さんが土手の上にしゃがんでいるのが見える。うしろで大きな煙突が煙を吐いている。小母さんにああしろとは言えない、こうしろとも言えない。小母さんは小母さんだ。今夜はこんにゃくを煮るそうだ。

(中略)

おなかがすくと小母さんは鍋の中のものを手でつまんで口へほうりこむ。三日つづけて風呂へ入るかと思うと、一月も入らないことがある。ぼろぼろになった半衿を誰かが盗んだと言って騒ぎだす。そのくせふとんの下にかくした株券のことはすっかり忘れている。小母さんがばらばらにこわれてゆく。だがその中にまたもうひとりの小母さんがいる。まるで子どものころに買ってもらった寄木細工の箱のようだ。箱の中に箱があり、その箱をあけるとまた箱があり、その箱の中にもっと小さな箱が入っている・・・・・・かくしていたものを小母さんは次々とあらわにしてゆくが、箱とちがって小母さんはからっぽになることはない。どれがほんとうの小母さんかと問うのは愚かなことだ。矛盾と混乱こそが小母さんそのものだ。だが正直すぎるそんな小母さんが、ぼくはときどきひどく憎らしい。あばかれるのはぼく自身だから。

(中略)

犬の腹を撫でながら、小母さんは小声で犬に話しかけている。犬の喜ぶのが小母さんは嬉しくてたまらない。小母さんが永久に犬を撫でつづけるのではないかと思って、ぼくはその情景から目が離せなくなる。だがやがて小母さんはゆっくり立ち上り、家の中へ入ってゆく。ぼくに残されたものは、息のつまりそうなひとつの感情、それに名前をつけることがぼくにはどうしてもできない。

(谷川俊太郎詩集『コカコーラ・レッスン』より)

谷川俊太郎
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by hannah5 | 2011-12-18 21:18 | 詩のイベント | Comments(0)

萩原朔太郎展   


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萩原朔太郎生誕125年を記念して、世田谷文学館で萩原朔太郎展が開催されていました(10.8(土)-12.4(日))。

会場には朔太郎の自筆原稿やノート、書簡を初め、朔太郎自身が撮影した写真、愛用していたマンドリン、田中恭吉や恩地孝四郎による詩集の挿画、ムットーニ作の「猫町」からくり箱等、朔太郎に関するあらゆる資料が展示されていました。詩人としての朔太郎以外ほとんど知りませんでしたが、音楽や写真、デザインなど、いろいろなものに才能を開花させた朔太郎の多面的な内面世界に触れ、日本の現代詩に貢献した詩人の足跡の大きさを前にして圧倒される思いでした。

それにしても、現代なら精神病理学の見地から何がしかの病名がつくであろう内面世界を、最後まで崩壊させることなく詩という形で表現し続けた朔太郎に、改めて詩人の偉大さと強さを思います。
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by hannah5 | 2011-12-06 15:47 | 詩のイベント | Comments(0)

狼19号   


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狼19号が発行されました(光冨いくや氏編集発行)。
私は「仮面の下の」という作品で参加させていただきました。

参加者:
颯木あやこ、中村梨々、石畑由紀子、木下奏、中島真悠子、森岡美喜、望月ゆき、落合朱美、はんな、今鹿仙、石川厚志、高岡力、加藤思何理、ダーザイン、光冨いくや、井嶋りゅう、広田修

表・紙画:志久浩介
裏・写真:森岡美喜

定価800円

狼19号を希望される方は光冨いくやさんまでご連絡ください。
mitsutomi@jcom.home.ne.jp
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by hannah5 | 2011-12-04 01:20 | 投稿・同人誌など | Comments(0)

日本の詩を読む V   


12月2日(金)は「日本の詩を読む」の講義でした。取り上げたのは那珂太郎の詩集『音楽』でした。(『音楽』は1965年読売文学賞を受賞しています。)

1922年生まれの那珂太郎さんは、現在戦後詩詩人の最長老となられました。国文学者で、萩原朔太郎研究の第一人者でいらっしゃるということです。那珂太郎の作品を読んだことがなかった私は現代詩文庫を一夜漬けで読み、ほとんど何も得ないまま講義に出席しました。しかし、野村喜和夫さんの講義-
象徴主義から出発したという話、作品はオノマトペを使ったものが多く、音楽性があるという話、一見言語遊戯に見えるが言語遊戯に終わっていないという話等々-を聴くうち、その作品の深さに触れることができました。教室では「繭」と「<毛>のモチイフによる或る展覧会のためのエスキス」を読みましたが、一人だけで読んでいるととても読み込めなかった作品「<毛>のモチイフによる或る展覧會のためのエスキス」をここに置いておきます。



<毛>のモチイフによる或る展覧會のためのエスキス

  a

からむからだふれあふひとふとひふはだにはえる毛

なめる舌すふくちびる噛む歯つまる唾のみこむのど のどにのびる毛
くらいくだびつしり おびただしい毛毛毛毛毛毛毛毛



  b

けだものの毛くだものの毛ももの毛ものの毛
けものの毛
けばだつ毛
けばけばしい毛
けむたい毛
けだるい毛倦怠の毛
けつたいな毛奇つ怪な毛經快な毛
けいはくな經毛驗の毛敬虔な形而上の毛警視廳の警守長の
毛けむりの毛むっりな毛むだな毛
けちんぼの毛
げびた毛? カビた毛
おこりつぽいをとこの毛?
ほこりつぽいほとけの毛
ほとけの毛?
  のほとりの毛



 c

ガ毛ギ毛グ毛ゲ毛ゴ
餓鬼 劇 後家 崖 玩具 ギヤング 銀紙 ギンガム
の毛



 d

ゆらゆりゆるゆれゆれる藻
ぬらぬりぬるぬれぬれる藻
もえるもだえるとだえるとぎれるちぎれるちぢれるよぢれるみだれる
みだらなみづの藻のもだえの毛のそよぎ



 e

目目しい目
耳つ血い耳
鼻鼻しい鼻
性性洞洞
すてきなステツキ
すて毛なステツ毛


(那珂太郎詩集『音楽』より)

那珂太郎プロフィール
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by hannah5 | 2011-12-03 23:25 | 詩のイベント | Comments(0)

バブーくんに会いました!   


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パソコンが使えない間、こんな所に行ってました。
「パリときどきバブー」は楽しみにしているブログの一つですが、その中でいつも元気で可愛い顔を見せてくれているのがヨークシャーテリヤのバブーくん。
そのバブーくん一家がパリの小物や雑貨を展示即売のお店を開くために一時里帰りをしていて、なんとこのワンちゃんも一緒に帰国していました!
パリから東京までの長旅だし、まさかバブーくんが1日お店に出ているなんて本当かなと思いながら西荻窪のお店まで行ってみると、いましたいました^^
ちょっとお疲れ気味の様子でしたが、ブログで見るのと同じ可愛いワンちゃんでした。
なんだか気後れしてしまってまりこさんには声もかけませんでしたが、バブーくんの写真を撮らせてもらい、カウンターでおいしいコーヒーをいただきました。

パリは母がまだ元気な頃、二人で3日間ほど滞在した所ですが、短い滞在期間中にいろいろな思い出ができた場所です。
英語圏とはまったく違う雰囲気が新鮮で、食べ物はおいしかったし、建築物や美術品など圧倒されて毎日きょろきょろして歩きました。

バブーくん、元気でね!
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by hannah5 | 2011-12-01 23:27 | ご挨拶 | Comments(0)