使徒パウロ   


心がまだ柔らかい時
みことばに向かい
じっと読む

平面的な言葉の向こうに
言い尽くされぬ歴史があり
血のにじむような苦労をしながら
言い広めていったイエスの話し

至る所で迫害に遭い
侮辱され 貧窮し
投獄され むち打たれ
裁判にかけられ

眠られぬ夜を過ごし
飢え渇き
食べ物もなく
寒さに凍え

それでも福音を伝えることに
心を傾け
一点の迷いも汚れももたず
困難に甘んじて生きたパウロ

かつてクリスチャン達を
迫害し殺してきた人が
人生を180度変えるほどの
出会いをし

己の罪の深さに
打ちのめされて
キリストの無限の赦しと愛を
教えられ 叩きこまれ

雨の日も
嵐の日も
ひたすらイエスを伝え続け
最後に処刑されてしまった人

それほどの犠牲を払った人生の
はるか先の方で
イエスの大きさと愛に触れ
日々清められ慰められている

弱くて疲れやすい私でも
あなたの役に立てますか
パウロほどには到底
なれないけれど

せめて小さな人生が
あなたの愛を伝えることに
役に立てれば
生まれてきた甲斐がありました
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# by hannah5 | 2004-07-22 04:31 | 作品(2004-2008) | Comments(0)

運命の出会い   

どんなに忙しくしても
どれほど寂しくても
そこへ行くと心が蘇るのを感じる

静かな夜更け
眠い目をこすりながら
そっとページをめくる

たくさんは読み進めない
大抵2篇か3篇
じっと心を澄ます

どこがそんなにいいのだろう
うまい詩なら
いくらでもあるだろう

いい詩に出会うと
習作ノートに書き写し
何度も真似ては書いたものだ

けれど
どの詩もどこか
他人行儀だった

今同じ時代に生きて
傷つき悩みながら
呼吸している

スーパースターでもなく
有名人でもなく
ヒーローでもない

社会の片隅で
一人の市民として
普通に生きている

普通の声が
感性を研ぎ澄まし
繊細な心を紡ぎ出す

普通でいい
有名にならなくてもいい
心の音を聞いていればいい

眠っていた言葉達を
起こしてくれたのは
あなたの言葉達

普通に生きて
心が紡ぎ出せることを
教えてくれたのはあなた

寂しさも苦しさも
了解して
生き
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# by hannah5 | 2004-07-22 04:26 | 作品(2004-2008) | Comments(0)

夢一片(ひとひら)   

人の世に
出会い嬉しみ

時すぎて
別れの哀しみ

思い込め
心傾け

ひたすらに
涙が溢れ

心絞り
悲しさもがき

寂しさに
立ち止まり

思い出に
振り返り

君如何に
思いめぐらし

束の間の
夢一片(ひとひら)

掌にそっと包み
偲びつ
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# by hannah5 | 2004-07-22 04:24 | 作品(2004-2008) | Comments(0)

夏は来ぬ   

空高く 青
雲なく 夏の熱

天の一点で小鳥が
ひょろひょろと美声を響かす

熱い空の下では
水しぶきに歓声があがる

はだかんぼうの子供達
水にはねられ はね返し

きゃっきゃ きゃっきゃと
戯れ 飛びはね

突然 なぜだか
ぶんなぐる奴がいたりして

わけもわからず
大泣き うぇーん。。。

目玉焼きでも作ろうか
アスファルトの上で

湿度微量
乾燥度限界以上

アスファルトが
熱に溶け出す頃

山では乾きすぎた木々達が
身をよじるように炎を上げ始める

毎年の山火事
雨よ 降れ

炎は行方知らず
気ままに飛び火

去年はこの近くまで
火が移ってきた

今年もまた
山火事予報

山が燃えると
空気は紫色に変わる

白い灰が
いつの間にか降り積もる

毎年繰り返される
自然の猛威

熱い暑い
カリフォルニアの夏です
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# by hannah5 | 2004-07-22 04:19 | アメリカ時代(2004-2005) | Comments(0)

一切れの季節   

おずおずとそっと一切れ差し出し
一番小さな肉片を遠慮がちにとった君
何をお喋りしたのだろう
逃すまいと必死で聞いていたはずなのに
語り合ったことが空気の中に溶け出して
その向こうに恥かしげにほほ笑む君の笑顔がひっそりと佇む
君と向かい合って座る幸せで心が一杯になって
聞きたかったことが全部消えてしまった

どこを歩いたのだろう
とめどもないお喋りの合間に
嬉しさだけが漂っていたね
何時間も歩き回って
服の生地がずらっと並んでいた店先や
ちょっと品のない洋服がぶらさがっていたのは覚えているけれど
初めて訪れた町なのに妙に懐かしくて
すぐにでも行きたい店が見つかりそうなアーケード
ひたすら歩き回って
どこへ行きたいわけでもなかったのにね

参加してもいい?
そう問いかけた私の目に
ううん、と否定してみせた君の目
きれいな切れ長の目が涼しく光った
一瞬にして哀しみを了解する目
君はその目で何を見てきたのだろう
何を考えてきたのだろう
君のその目を見た瞬間
たくさん語ってきた言葉がすべて空しく消えてしまった

君に会った幸せは消えないよ
あれから
静かな夜更けに君の言葉をずっと読みつづけている
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# by hannah5 | 2004-07-22 04:17 | 作品(2004-2008) | Comments(0)

銀の鈴   

言葉が透明に輝き始め
心が銀の鈴を鳴らす

言葉がつややかに光り
心が鈴の音に打ち震える

言葉はそっと心を受け取り
鈴は小刻みに震えささやく

言葉は恥ずかしげに心に語りかけ
鈴は清(すが)しい音を振るわす

言葉が心に舞い
鈴が言葉にささやく

言の葉の思い揺らめき
たおやかな調べかすかに
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# by hannah5 | 2004-07-22 04:10 | 作品(2004-2008) | Comments(0)