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かがり火   


その小さな清潔な
アイロンがけしたばかりのシャツの
雨あがりの空気

胸のほら穴に
何の予兆もなく落ちてきた
無機質のかすかなぬくもり
伏し目がちに土を湿らせ押しあげる
小さなふくらみ

胸の中で
うつむいたままマッチをする
誰も見ていない昼下がり
火がシュッと立ち上がり
うすずみいろの煙が
空気を染めて
消えた

ほら穴に
かがり火が
灯る







君へ。

いつもありがとうね。
まだまだよろしくです。

by hannah5 | 2009-07-22 23:53 | 作品(2009~)

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