森の精
2004年 09月 23日
とうとう徹夜してしまった
夜が白々と明けてゆく
車の音が聞こえ始めた
遠くで鳥がさえずり始めた
暗いしじまで思ったことが
いつの間にか朝へ移行している
悲しみと嬉しさの交錯した夜を
こらえながら朝を待っていた
そうしてまた森へ帰ってきた
たくさんの思いを引き連れて
森へ来ては息をつき
ひとつずつ心を軽くしていった人々
森の清浄な空気が
倦んだ喧騒に疲れた心を慰め
ただ静かに身を沈めてみれば
優しく包んでくれる森の精
ここで見るのは朝日と
いつも変わらぬ笑顔の住人
今は幸せであることも
不幸せであることも考えず
かすかな心の疼きをそっと解き放ち
森の鼓動に耳をすまし
木々の呼吸に合わせて
安らかな想いに身を預け
(2004年5月)
解説
一晩徹夜して、疲れた朝、疲れを癒してくれるような掲示板がありました。
もう今は掲示板はなくなってしまいましたが、そこへ行くとオアシスのような、
本当に森を感じさせてくれた所でした。(「こもれびの森」)
by hannah5 | 2004-09-23 05:49 | 掲示板時代(2004)