遭遇
2005年 09月 24日
傘が傘を押しながら
延々と流れていく
傘の中の眼が
ぼんやり窓から眺めている私の眼の中に
飛びこんできた
ゼロ・コンマ・イチ秒の遭遇
瞬間に 眼の向こうの無限の世界を思う
何億光年もの宇宙の果てが
脳細胞の中にインプットされていて
私一人では 到底 行き着けない
私はそんな人の神秘に
言いようのない畏敬の念を抱く
土足で踏み込むことのできない生命の尊厳が
静かな湖のようにたたえられている
by hannah5 | 2005-09-24 20:42 | 作品(2004-2008)