男友達
2006年 07月 20日
どんなに好きになっても
いつか別れることになれば
その先は二度と会うことができない
音信不通になる
それが恋の運命というものだ
けれど どうやら
君とはそんな運命にはないらしい
好きという気持ちが溢れそうになると
それを察した君が
ふっと冷たい風を送ってくる
その途端に
溢れた気持ちがしゅんと小さくなる
ソーメンを茹でる時
びっくり水というのがある
湯が沸騰して鍋から溢れそうになると
一滴の水を差す
それまで溢れそうになっていた湯が
一滴の水にびっくりしてしゅんと平らになる
君が送る冷たい風は
まるでソーメンのびっくり水のようだ
それでもなんだか面白くないから
せめて音信不通になろうと思って
君にさよならを言いかけるのだけれど
気持ちを察した君が
先回りして消えようとする私の前に立ちはだかる
結局
君と私とは 少し離れた所にいて
いつまでもつながっているらしい
少し遠慮しながら
少し緊張しながら
by hannah5 | 2006-07-20 23:56 | 作品(2004-2008)