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男友達   


どんなに好きになっても
いつか別れることになれば
その先は二度と会うことができない
音信不通になる
それが恋の運命というものだ

けれど どうやら
君とはそんな運命にはないらしい
好きという気持ちが溢れそうになると
それを察した君が
ふっと冷たい風を送ってくる
その途端に
溢れた気持ちがしゅんと小さくなる

ソーメンを茹でる時
びっくり水というのがある
湯が沸騰して鍋から溢れそうになると
一滴の水を差す
それまで溢れそうになっていた湯が
一滴の水にびっくりしてしゅんと平らになる
君が送る冷たい風は
まるでソーメンのびっくり水のようだ

それでもなんだか面白くないから
せめて音信不通になろうと思って
君にさよならを言いかけるのだけれど
気持ちを察した君が
先回りして消えようとする私の前に立ちはだかる

結局
君と私とは 少し離れた所にいて
いつまでもつながっているらしい
少し遠慮しながら
少し緊張しながら

by hannah5 | 2006-07-20 23:56 | 作品(2004-2008)

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