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ごはんとおみおつけ   


もしかすると
わたしがほっとするものが
あったかいごはんと
おいしいおみおつけと
ふっくらした焼き魚だということを
あなたは知らないかもしれない

外の世界で
どれほど賞賛されたり
公のつながりがたくさんできたり
対外的な顔が忙しくなっても
小さな裸のわたしはそこにはいない

社会の片隅の
だれも知らない小さな家の中の
小さな部屋の中で
ぼんやりあなたの顔を思い出したり
電話の向こうに聞こえてくる
くくっと笑う声や
他愛のない話に
ほんわか心を浮かべているわたしを
あなたは知らない

ゆっくりとごはんを食べて
おみおつけを飲んで
焼き魚がお腹の中で落ち着くころ
会話も大してなくなって
少しずつ交換した心が
空気の中に溶けだしていく

まじまじと相手の目を見つめなくたって
笑い声を作らなくたって
なんだかほっとして
それでいいんだと
だれもが思っている

そんな空気の中に
小さな裸のわたしがいる






本日、しばしの雲隠れから戻ってまいりました。
少しばかりすべてから離れて、のんびりしました。
今年もよろしくお願いします。

by hannah5 | 2007-01-06 22:34 | 作品(2004-2008)

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