真夜中の訪問者
2004年 10月 25日
拾いに行ったわけでもないのに
ひとしずくの悲しみが
真夜中に訪れる
壊れた眼鏡をかけていたら
ふつふつと音もたてずに
悲しみがやってきた
夜はまだ始まったばかりだというのに
なぜだか
暗いしじまの中で涙が溢れてはこぼれ落ちる
微笑みの後ろ側に
悲しみが忍び寄り
肩をそっとたたく
見透かされてしまった照れくささに
涙をぬぐって
あっちを見ていた
真夜中に出会った悲しみは
ほろ苦い味がして
一人で泣ける
by hannah5 | 2004-10-25 18:11 | 作品(2004-2008)