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Priceless volume 4   


4
冊目のPriceless を発行しました。
今回のPriceless はいささか個人的なので、あまり多くの方には寄贈しないと思います。



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発行 
325

定価 300





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by hannah5 | 2018-03-29 20:39 | 投稿・同人誌など | Comments(0)

詩の朗読会   


喜和堂の有志による初めての朗読会を行います。

私以外は皆さん朗読の経験者ばかりです。

私はこれで2回目です。

(初めて朗読したのは新井豊美さんの追悼朗読会の時でした。)

お時間のある方、お越しいただければ嬉しいです。



喜・舞・音 ―第0回喜和堂朗読会―

http://pact-kiten.org/archives/628


日程  
2018324日(土)

開場  1830分 開演 19

会場  アートスペース.kiten http://pact-kiten.org/

135-0016江東区東陽4-7-10 東陽町ハイホームA121
入場料  2,000


朗読
|野村喜和夫、森川雅美、渡辺めぐみ、はんな、芦田みのり、山口勲、川津望

演奏|加納伊都、KOYU(コウユウ)

舞踏|武智博美


インスタレーション/照明/演出
|月読彦

企画|川津望

企画協力|山口勲

監修|喜和堂




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by hannah5 | 2018-03-10 20:45 | 詩のイベント | Comments(0)

「日本の詩を読む/世界の詩を読む」第3期-「日本現代詩アンソロジー 1990-2015 を編む試み」第2回   


「日本現代詩アンソロジー 
1990-2015を編む試み」第2回は「ポスト戦後詩の展開」と題し、稲川方人、野村喜和夫、小池昌代、城戸朱里、高貝弘也が取り上げられました(2/25)。今回取り上げられた詩人たちは私が現代詩を読み始めた時に出会った詩人たちで(稲川さんを除く)、それは前回取り上げられたベテラン詩人たちや次回のゼロ年代の詩人たち、さらに最終回で講義される新鋭の詩人たち以上に強い影響を受けた詩人たちです。そのためか、今回の講義は一人一人の人となりが思い出されて、楽しく講義を聴くことができました。読んだ作品は『二〇〇〇光年のコノテーション』(稲川方人)から一部、「(そしてぼくはきみを抱いて)」(野村喜和夫)、『街の衣のいちまい下の虹は蛇だ』(野村喜和夫)から一部、「秋の平安」(城戸朱里)、「鳥の聲」「はほう」「穂の間に、」「死なないように」(いずれも高貝弘也)、「Penis from Heaven」(小池昌代)でした。(講師は野村喜和夫さん、詩とダンスのミュージアムにて)




Penis from Heaven


     小池昌代


大きく広げた男の股の中心に

女がおずおずと手を触れる

男は大きくて

頭の髪の毛がはげかかっている

女は分裂症

美しい魂の持ち主で


「どうしてここまで男をさけられた?」

と男に尋ねられるような女である

初夜のベッドで、


(ほら、見てみな)

(さわってみな)


そんなことを

ことばに出さないのに

やさしい男が思っていて

自分の一物と女とを

見比べるところ、よかったなあ

映画のはなしだ

あんな美しい場面はないと思う


あんなやさしい場面はない

ある日

つらいことがあり

気持ちのふさぐ日

なんということはなく

とても自然なうごきで

私のなかに

あのシーンがよみがえってきたことがあった


(ほら、見てみな)

(さわってみな)


そのとき

女の手がのびるかわりに

私のなかから手がのびて

なにかとてもあたたかいものに指が触れた

ほの暗く

どの場所よりも深い、人間の股

その股を

あんなふうに押し広げられる男とは

いったい、どういう人間なのか

映画のなかの

人間の経験は

そのとき

私のなかでよみがえり

おしつぶされた私を

そのまんなかからあたためてくれた


「(自分との)結婚で、(彼女は)なにもかも花開いたと思わないか?」


私のなかからそっと伸びた手

そして

あたたかい陰茎に触れた触感のイメージ

これら、恩寵のようなやさしさは

いったいどこからやってきたのか


たとえば

春、雪の下からふいにあらわれる

ふてぶてしい、黒土のような

たとえば

沸かしたての、あたらしい湯のような

けれど

どんな比喩も届かない

あれこそは

生の芯

そのものだった






(そしてぼくはきみを抱いて)


     野村喜和夫


そしてぼくはきみを抱いて ひと夏が締めくくられた

恵みの夜の郊外から また始まる都市の日常へと

車で帰路を急いでいたら 丘の向こうで

花火の打ち上がるのがみえた


もしきみが助手席にいたら 歓声をあげただろう

ぼくはハンドルをにぎっていたので 愛する大地

愛する大地 そこから届けられる火の花束を

視野の片隅に認めていただけ


でも十分だった 今年の花火の向こうに

去年の花火がみえ そのまた向こうに

おととしの花火がみえていた


のにちがいなく 空の奥で

いくつもの夏の終わりが連なって

夜の喉のようにすぼまり それが永遠




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by hannah5 | 2018-03-09 13:28 | 詩のイベント | Comments(0)